ハウス内アウトソーシングプロジェクト:お掃除

花瓶:水仙

通常のシェアハウスでは、共用部の定期清掃を外部業者に委託する場合が多いです。
京都下鴨修学館でも同じように週2回ほど清掃をお願いしておりました。
一見「掃除してもらえて楽そう!」というイメージがわきますが、実際生活してみると問題点もいくつか。

1)私物の扱いが難しい
共用部といえども住人の私物が置いてあるものですが、清掃業者はそれらを触ることができません。
万が一壊したり、汚してしまっても責任が取れないからです。
そうすると私物は避けて掃除するしかないので隅々まで行うことは難しいことがわかりました。

2)コミュニケーションがとりにくい
清掃業者は管理会社を通して委託されているので、要望がある場合管理会社から伝えてもらいます。
わかりやすい事項なら良いのですが
「キッチンの水切りラックの小物入れの裏側が掃除されていない」とか
「共用部のこたつの布団はめくって中も掃除してほしい」とか
お願いしにくいし伝えるのも難しいですよね。
どこまでが業務の範囲で対応可能なのかは管理会社も清掃業者も線引きできないと思います。

小さな不満がふつふつたまっていたところ、住人の学生がコロナ渦でアルバイトができないとつぶやいていました。12月の中頃、京都市内の感染者数も日ごと増加し修学館側としても入館者を制限したい…。

そんなタイミングで出た案が「ハウス内アウトソーシングプロジェクト:お掃除業務委託」です。
アルバイトのなくなった学生住人に管理会社から掃除業務を委託。
費用や掃除頻度はこれまでと同じで、清掃業者が行っていた備品の補充もその住人が対応することになりました。

2月からプロジェクトを開始してみた感想としては、
1)館内がよりきれいになった
これは掃除業務を行う学生がとても掃除上手なことも大きな要因ですが、普段生活している場所の清掃なので汚れている箇所・するべき掃除を理解しており適切な処置がなされ、これまでよりも館内が清潔に保たれるようになりました。

2)業務がスムーズ
住人なのでコミュニケーションがとりやすく、掃除日・時間の告知などの連絡がスムーズになりました。また、月1回のハウスミーティング内で報告してもらっているので問題の発見から解決までもその場で行えます。

3)きれいな状態を保とうと意識する
今までは「お金を払って掃除業者にサービスをお願いしている(から掃除してくれるのが当たり前)」感覚があり、出来ていないことに対しての不満が先にでてきていました。
(※清掃業務の費用は毎月支払われる共益費から精算されています。)
現在はお金を払っていることには変わりないですが、「住人が掃除をしてくれている」イメージが強く「せっかくきれいにしてくれたから、丁寧に使おう」という意識が自然と生まれました。

すべてのシェアハウス・すべての問題に対応できることではないかもしれませんが
サービスを外注するのではなく、ハウス内で連携をとって賄うことで問題が解決することもあるという話でした。


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